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雑記

新築の家の下に汚染土が埋設されていた話

 毎日新聞の日野記者が8月29日に報じた『埋設図不備 新築の下に汚染土 福島の会社員「市に責任」※01※02』には驚かされました。30代の夫婦が、2013年11月に福島市内の土地を購入し、30年ローンで新築の家を建てました。その1年後に汚染土の搬出をすることになったのですが、そこで汚染土が家の下に埋まっていることが分かったのです。前の土地所有者から空間線量のモニタリング表を渡され、そこには埋設した場所が記された見取り図もあったので、そこを外して家を建てましたが、実際の位置とはずれていたわけです。
 この後、原因を追究するために福島市に抗議するも取り合ってはくれず、人づてに野党の国会議員を頼り、国会で取り上げられたことで市側も態度を急変、情報を開示することになりました。そこで分かったことは、この見取り図の他に寸法が書かれた汚染土の保管届け出書があったということです。届出書と先の見取り図を比較すると、届出書に記されている埋設場所は、見取り図に記されている場所よりも中央にずれていました。埋設されている汚染土の入ったフレコンバッグは全部で6個、そのうち4個が家の下にあり、家が傾く可能性があるため搬出はしていない。そして、市側は夫妻に謝罪はするも責任は認めず、家を建てるときに建設会社が問い合わせてくれれば、と責任転嫁のような発言をしていて、取り出しについても具体策は示していないとのことです。
 福島市はこの寸法のない見取り図を既に6万6千点交付しているため、他にもこのような事案が発生する可能性があるとも伝えています。市側は、汚染土がここまで長期に保管されるとは考えていなかったため、土地取引や建設は想定外だったと説明しています。
 この件に反応したのは、文化放送のラジオ番組『大竹まこと ゴールデンラジオ』です。メインパーソナリティである大竹まこと氏は、「一生ものの買い物なんだから、市とか責任あるよね。こんなのばっかし、これから出てきたらどうするんだろうね。誰がちゃんと責任取るんだろうね」と、福島市の対応に疑問を示しつつも一番関心を寄せたのは汚染土が埋設されたまま売買されていることでした。「埋まったまま売るんだ!?」 辺見えみり氏もそれを受けて、「それが凄いですね」と感想を言っています。
 現在、私たちは普通に生活を営んでいますが、やはり、第3者からは極めて特異に映ることと折り合いをつけているのは事実です。先の大竹まこと氏の「誰がちゃんと責任を取るんだろうね」ではないですが、こういう時だからこそ、住民が関心を持って相手:自治体に緊張感を持たせなければと思います。今回の事故の最終的な責任は国、東電であるわけですが、その間にある自治体に対しても厳しい目を持たなくてはいけない。今回のような、いわゆるお役所仕事で済ませるのではなく、住民としっかり向き合ってくれる自治体になるように働きかけていかなければと考えた事件でした。

(あべ ひろみ)

 

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