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パナソニック福島工場の停止についての続報
今日、福島市の小林市長が大阪のパナソニック本社へ飛んで、先週末に報じられた福島工場の停止について雇用確保等の要望を出しました。この事を夕方の時点で報じたのは、福島市に本社のあるテレビ局のFTVとTUFだけです。私が確認した範囲では、郡山市に本社のあるテレビ局FCTとKFBは取り上げていないようでした。ここに、県内のパワーバランスを見るか? 会津若松市の富士通工場の時とは扱いの違いを感じてしまいます。
FTVスーパーニュース
デジカメ市場の縮小が生産拠点の福島に影響
「雇用の維持と事業の継続は」
世界的なデジタルカメラ市場の縮小が、生産拠点の福島に影響を及ぼした。パナソニック福島工場のデジタルカメラの生産は、5月末で停止され、300人の従業員は配置転換される。雇用の維持と事業の継続が、今後の大きな焦点になるとみられる。
福島市太平寺のパナソニック福島工場では、13日朝、足早に出社する従業員の姿があった。
従業員は「(デジタルカメラ生産停止について、どう思うか?)それはノーコメントで」と話した。
9日に発表された、デジタルカメラの生産停止と従業員の配置転換。
「取引企業にも影響」
その不安と影響は、取引がある関連企業にも及んでいる。
組み立て機械などを設計・製作する、福島市の高野精器。
30年以上にわたって、デジタルカメラの検査機器や制御装置などを納品してきた。
年間の取引額は、売り上げのおよそ2割を占めている。
高野精器・高野 進社長は「なくなるというのは、売り上げ的にもつらいですね。今まで付き合った人が、ばらばらになってしまうような感じになるんですよね。大阪とか神戸とか、あっちの方にみんな、転勤とかになってしまって。なるべくならばなくならないで、あそこで頑張ってほしいと思います」と話した。
ものづくりの最先端を担ってきた、パナソニック福島工場。
今後、工場がどのような道を進んでいくのか。
多くの関係者が注目している。
[ YouTubeサイトで公開されている記事より引用 ]
そして、続いて小林市長が大阪に飛んだニュースです。
福島市長が従業員の雇用確保などを要望
大阪のパナソニック本社を訪問
パナソニック福島工場のデジタルカメラの生産は、5月末で停止され、300人の従業員は配置転換される。こうした中、福島市の小林 香市長は、大阪のパナソニック本社を訪れ、雇用の確保などを要望した。
パナソニック側:雇用の確保を約束・撤退や売却はせず、新たな事業誘致に力を入れる考え
従業員の配置転換:関西の工場だけでなく地元の福島や山形県も選択肢として年度内を目標に全体像を示したい
福島市と福島県の要望に対し、パナソニックでは「福島工場の撤退はしない、新たな事業の誘致を検討する」と前向きな回答を示した。
13日は、福島市の小林市長などが、パナソニックAVCネットワークスの杉田副社長などと面会し、福島工場での新たな事業展開と雇用の確保を要望した。
これに対して、パナソニックでは、雇用の確保を約束したうえで、工場の撤退や売却はせずに、新たな事業の誘致に力を入れる考えを示したという。
福島市の小林市長は「福島工場は、撤退ではなく継続しますというような話をいただいた、もう1つは、現在の従業員の雇用は必ず確保していくと。新しい事業を誘致すべく努力していきますと」と話した。
また、従業員の配置転換については、関西の工場だけではなく、地元の福島や山形県も選択肢の1つとして、2014年度内を目標に全体像を示したいとしている。
[ YouTubeサイトで公開されている記事より引用 ]
ひとまず、パナソニック側は雇用の確保と福島工場の運用継続について前向きな回答をしてくれたようです。ただ、あの会社は最近「三洋電機」を完全消滅させる段取りに入ったところでもあるので、安心は出来ないかもしれません。
三洋電機250人削減へ 間接部門対象、消滅近づく – 47NEWS(よんななニュース)
「魚拓」
そして、2015年01月14日の朝にNHK福島でも報じられたので追加します。
他の報道と違うのは、小林市長の以下の言葉があるところです。
「小林市長は「原発事故で今も避難を続けている住民もいて、帰還を進めようとする中、復興が遅れるのではないかと憂慮している。今後の市勢の伸展に力添えをいただきたい」と訴えました」
福島市長 パナソニックに要望 – NHK福島県のニュース
「魚拓」 [ 2015年01月14日 20:35追加 ]
今後も、この事案は注目していこうと思います。
(あべひろみ)
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