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20172/13

『福島給食センター』見学

 札幌在住のチェリスト土田英順さんは、『東日本大震災支援 じいたん子ども基金』を立ち上げ、満80歳という年齢にもかかわらず、北海道から和歌山県まで全国を回ってチャリティコンサートを行なっています。そして、津波や原発事故の被災をうけた岩手、宮城、福島で活動をしている団体への支援をしてくださっており、弊法人も定期的に寄付をいただいています。
 土田さんは、ちょうど二ヶ月前の2016年12月13日から22日に、チャリティコンサートや演奏会を行なう東北ツアーの一環で福島県にいらっしゃいました。そして、土田さんとわたしたち『ふくしま30年プロジェクト』スタッフ3名は、コンサートスケジュールの合い間に、大熊町にある『福島給食センター』の見学に行ってきました。具体的な場所は、下記マップを参照して下さい。『福島給食センター』と『東京電力福島第1原子力発電所』にポイントを設定していますので、立地周辺の状況が確認できます。

 

[ 市町村の境界線は、平成22年国勢調査、国土数値情報「行政区域データ」から作成したデータを使用しています ]


 今回は、飯舘村から南相馬市に通りぬけ、常磐道を南下して大熊町に向かいました。飯舘村を横につらぬく県道12号線を走ると、田んぼだったであろう場所に、汚染土の詰まったフレコンバッグが無数に積まれていました。いまだ、フレコンバッグを仮置き場へと集約できないため、仮仮置き場の状態が続いています。そして、途中、道路が工事中だったために迂回路が設定されていました。ホットスポットファインダーを携帯していったのですが、除染が進んだ飯舘村の中心部や仮仮置き場の横を走っているときは、ほとんど0.5マイクロシーベルト/時を超えることはありませんでした。しかし、迂回路を通ることで山のなかを走ることになり、車内の放射線量は1~2マイクロシーベルト/毎時といきなり跳ね上がりました。今年度末で、飯舘村は帰還困難区域以外の避難解除がされますが、偶然にもわたしたちは、まだまだ山のなかの除染が進んでいないことを実感することができました。

緑色のシートが被らされているフレコンバッグの山が続く。

ホットスポットファインダーでは、時間の経過による放射線量のグラフも表示される。写真中央のグラフを見ると、最も低い値と高い値では、10倍近く数値が跳ね上がっている。また、当然ながら車内は車外に比べ、放射線量が減衰する。

 『福島給食センター』は、居住制限区域である大熊町の大川原行政区にあり、『東京電力福島第1原子力発電所』の廃炉作業をする約6,000人の作業員の食事を提供するために2015年3月にオープンしました。東京電力の資料によると、この『福島給食センター』の敷地面積は9,828.24平方メートルとなっていて、その敷地のなかに3,256.75平方メートルの建物が、地上二階建てで建っています。一階に調理エリアと事務エリアがあり、二階には見学エリアと厚生エリア、設備エリアがあります。わたしたちが今回見学したのは、二階の厚生エリアと見学エリアになります。
 厚生エリアで、この施設についての説明がありました。『福島給食センター』開所の目的は、温かい食事の提供による作業環境の改善だそうです。それまでは、作業員が個別に弁当やコンビニで購入したものを持ち込んでいたわけですが、当然温かいわけではなく味気ないものでした。しかし、この給食センターで提供する給食によって、その点をを抜本的に改善する。また、こちらで提供する給食は一回に2,000食程度で、全ての作業員を対象にしているわけではないそうです。廃炉作業に従事する場合は、どうしても早番や遅番などがあるので、そういった方々の分の対応は難しい。それこそ給食センターを24時間体制にしないと無理でしょう。結果、現在も早番などの作業員の方々は、持ち込みや構内にあるコンビニ(ローソン)を利用しているそうです。
 そして、副次的には地元での雇用創出です。現在の従業員は100名弱で、ほとんどが福島県出身者だそうです。そのうち、20%ほどが双葉郡出身とのことでした。また、女性従業員の比率については60%という説明がありました。最初に募集したとき、定員に至るか心配だったそうですが、結果的にそれは杞憂にすぎなかったようです。ただし、立地場所が居住制限区域内にあるため、従業員のみなさんは、いわき市などから通ってきているということでした。
 使用している食材の30%が福島県産で、メニューは丼ものや定食、麺類など定番のものを5種類ほど用意し、1食分380円ということでした。メニューについては、飽きがこないように、月一くらいで季節のメニューを出したりして工夫しているとのことです。

 上記説明のあとは、見学エリアに移動し、二階から一階の調理エリアを見学しました。調理設備はオール電化でIH調理器を使用しているそうですが、メリットとしては厨房で発生する熱が抑制できて室温が上がらない作業環境ということを上げていました。そういったメリットを上げられつつも、わたしはオール電化という点が電力会社らしいと思いました。また、108台の監視カメラと白衣の番号表示で、フードテロについての防止対策を行っているということです。
 東電社員の担当さんに詳しくご案内いただき、ここまでで1時間弱の見学は終わりました。


 その後、田村市都路町の民家カフェのような、『よりあい処 華』さんで昼食を取り、葛尾村を経由して国道6号線に出て北上、浪江町や南相馬市に向かいました。今後、現地で農業をしていく準備をしている施設や農家の見学です。これら地域は全て避難解除、もしくは避難解除準備区域なので日中の出入りは自由にできます。道中で目につくのはダンプやトラックの多さです。汚染土の移動や、除染に関係した車両と思われますが、今後、中間貯蔵施設への搬入が本格化した場合は、これが中通りの人口密集地でも起こるでしょう。その場合に使用する道路や、その交通量の試算はされていますが、この6年間に起こったトラブルや後手に回った対応のことを思うと、また机上の空論に過ぎないのではないか、と思ってしまいます。

 太陽の日照時間が最も短くなる時期だったので、各所を回っているうち、あっという間に日が沈んでいきました。わたしは、この地で汗を流す人たちに触れ、また、上記写真のような夕景の美しさに感動しつつも、今後も一筋縄でいかないであろうことも感じた日でもありました。

(あべ ひろみ)


     

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