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「切干大根プロジェクト」
以前にも書きましたが「切干大根プロジェクト」は「平成 24 年度農業分野における放射性物質試験研究成果説明会」での発表(いわゆる郡山での切干大根実験によりセシウムの再浮遊の確認証明)、それに触発されて切干大根を福島市各所で作り測るプロジェクトです。福島市方木田には福島県原子力センター福島支所があり、そこで定時降下物のモニタリングをしているのですが今一ピンとこないのではないでしょうか。
タオルといった身近な物に付着しているのを確認する事で実感がわくというのを前の実験で感じましたのでそれを推し進めた形で今回は複数箇所で測定しました。ここいら辺の経緯は発起人が改めて書きますので流れだけを記していきます。
兵庫県産の大根をまずゲルマニウム半導体検出器で測定してセシウムに汚染されていない事を確かめ その後各スタッフに渡し、一週間外干ししました。
まず、兵庫県産の大根とその測定値です。
Ge半導体検出器で54000秒(15時間)測定。
Cs-134 不検出(<0.21Bq/kg)
Cs-137 不検出(<0.30Bq/kg)
これを12月中旬に一週間外干ししました。外干しした結果はこちらになります。
四カ所分を測るのに何故五検体あるかというと、イレギュラーで室内干しの物が持ち込まれたからです。ただ、この検体は原材料の産地も福島市飯坂町ですし、干す前に測定していないので比較出来る対象ではありません。
以下、測定結果を載せます。
種類 | Cs-134 | Cs-137 | Cs合算 | 採取地 | |
---|---|---|---|---|---|
切干大根 | 92.5±4.93 Bq/kg | 143±6.12 Bq/kg | 235.5±7.86 Bq/kg | 福島市渡利 | |
切干大根 | 42.8±3.21 Bq/kg | 58.3±3.93 Bq/kg | 101.1±5.07 Bq/kg | 福島市大明神 | |
切干大根 | 12.9±1.95 Bq/kg | 20.3±2.31 Bq/kg | 33.2±3.02 Bq/kg | 福島市御山 | |
切干大根 | 10.5±1.70 Bq/kg | 15.8±2.07 Bq/kg | 26.3±2.68 Bq/kg | 福島市笹谷 | |
参考 切干大根 (飯坂町原産 FF式ファンヒーター前室内干し) |
ND(<2.16 Bq/kg) (ピークは見えるが 測定時間切れ) |
3.99±0.81 Bq/kg | 3.99±0.81 Bq/kg | 福島市大明神 |
見事に数値がばらけました。次に大根を干しただいたいの場所をGoogle earthに重ねてみました。
次に各干した場所、まずは渡利(二階のベランダ)ですが線量計の数値に注目です。
4.684μSv/hを表示していますが、放射性物質が板に染み込んでしまったのでしょう。
大明神のみ三階です。
御山(二階ベランダ)線量計の数値は0.425μSv/h、渡利の10分の1ですが空中(ベランダ床より1m位?)でこの値ですから十分高い数値です。
笹谷も二階ベランダで御山と同じようにネットに入れての干し方です。
非常に興味深い結果になりました。セシウムが舞っているのがより分かりやすい形で見ることが出来ましたし、もっと各地で進めていこうと思います。
また、この一回目のテストについては今回とは別に発起人が書きますのでお待ちください。
(あべひろみ)
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