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野生のきのこ

南相馬市 自家消費の食品等の放射能簡易分析結果について 平成27年9月より

南相馬市の自家消費の食品等の放射能簡易分析結果の9月分から表を作成しました。【表01】
全体の測定件数は770件で、そのうち放射性セシウムを検出したのは466件(60%)、基準値である100Bq/kgを超えたのは182件(23%)となっています。単純に検出率だけを比較すると福島市よりも高めの傾向になっています。
平成26年9月の南相馬市の測定では102,900Bq/kgのマツタケがありましたが、今年は67,508Bq/kgのウシコタケが最高値となりました。他にも50,462Bq/kgのマツタケ、35,944Bq/kgのイノハナ(干)と昨年よりも高めの数値が並んでします。
 

南相馬市 自家消費の食品等の放射能簡易分析結果について 平成27年9月より【表01】

分類品名測定施設採取地放射性セシウム [ Bq/kg ]
きのこ類マツタケ石神生涯学習センター原町区馬場50,462
きのこ類イノハナ太田生涯学習センター原町区矢川原3,986
きのこ類イノハナ大甕生涯学習センター小高区羽倉17,499
きのこ類ハツタケ高平生涯学習センター原町区東ケ丘公園7,430
きのこ類イノハナ(干)原町生涯学習センター原町区矢川原35,944
きのこ類イノハナひがし生涯学習センター原町区押釜12,243
きのこ類ウシコタケひばり生涯学習センター原町区馬場67,508
きのこ類イノハナ鹿島生涯学習センター鹿島区橲原25,091
きのこ類シメジ小高区役所小高区金谷16,127

【表01】にある通り、9ヶ所の測定施設での最高値の検体は全て「きのこ類」となっています。また、福島市と同じようにイノハナが複数の測定施設で最高値を記録しています。
次に、種類別検出率の検出率です。【表02】
「きのこ類」に注目すると、セシウム検出率は98%、100Bq/kg超の検出率も89%とセシウムを検出する = 100Bq/kg超といった感じです。こういった「きのこ類」の検出傾向も昨年から続いていて、一向に下がる気配はありません。
また、この表の中で「その他の食品」が「きのこ類」についで高い数値を検出していますが、これは「きのこ類」の食品を茹でたり、干したりした物を指していますので、実質「きのこ類」が検出しているという事になります。
もう一つ、「果実類」も100Bq/kg超の件体がありますが、これは栗とクルミを果実に分類してあるためです。100Bq/kgを超えたのは、この2種類になりますので、これらを種実類として除くと果実類で100Bq/kgを超えた物はなかったようです。
 

種類別検出率【表02】

種類測定件数検出件数100Bq/kg
超件数
検出率(%)100Bq/kg超
検出率(%)
米・加工品10000
いも類42140330
豆類2541164
野菜類189623332
果実類30719116625
きのこ類1581541419889
肉類00000
魚介類4215025
その他食品4439218948

 

種類別の検出分布を表に、そして、【きのこ類】についてはグラフにしました。【表03】【図03】
特に「きのこ類」については、1,000Bq/kg以上でさえ61.4%を占めていて、10,000Bq/kg以上も10.8%もあります。他に「その他の食品」も10,000Bq/kg以上の件体がありますが、これは先ほど述べたように「きのこ類」を加工した物です。

種類別の検出分布【表03】

種類測定
件数
検出
限界値未満
ND~
50
Bq/kg未満
50~
100
Bq/kg未満
100~
500
Bq/kg未満
500~
1,000
Bq/kg未満
1,000~
5,000
Bq/kg未満
5,000~
10,000
Bq/kg未満
10,000
Bq/kg以上
米・
加工品
110000000
いも類422813100000
豆類25213010000
野菜類18912757311000
果実類30711615322103300
きのこ類1584582915701017
肉類000000000
魚介類420100100
その他
食品
445153125202

最後に、100Bq/kgを超えた「きのこ」の種類を上げておきます。

100Bq/kgを超えたきのこの種類

ホウキモダシ ホウキタケ イノハナ フウセンタケ ハツタケ アミタケ
マツタケ カラスマイタケ ウラベニホテイシメジ ウシコタケ カキシメジ シメジ
キンタケ イッポンシメジ サクラシメジ トキイロラッパタケ ハタケシメジ コウタケ
カジメ モダシ シモコシ  

 
南相馬市はセシウムの最高値しか発表していないので、具体的にどの種類の「きのこ」がどれくらいかという傾向が分からないのですが、上記のデータからも分かる通り、野生の「きのこ」については今後も放射能測定をして確認をしていかなければなりません。
昨年も書きましたが、日本には山菜、野生のきのこを食べるという田舎の文化があるのですから、ベラルーシを教訓にして、それらを測定してから食べるという習慣を根づかせなければなりません。

(あべひろみ)

 

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