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「福島の現状を知り、語り、考える会」 - 『今、何が必要?』 -

 ふくしま30年プロジェクトが初めて県外、記念すべき初回は東京で2日間開催した交流会、「福島の現状を知り、語り、考える会」。去る2月25、26日に場所は世田谷と国分寺、2回ともに会場キャパを上回る来場者数で、6年目の節目を目前にした今、福島に対する予想以上の関心の高さが確認できました。

 3時間の開催時間中、報告のお力を借りた伊達市の母、島明美さんの話は1時間。残り2時間が質疑応答で、当初あった「手を挙げる人がいなかったら、どう時間をもたせよう?」との心配も、終わってみれば杞憂でした。最初はポツポツと上がっていた手も、場が熟してきた終盤には全員を当てきれないほど、皆さん熱心に質問くださいました。
 質問は主に、「本当の汚染度はどんなものか?」、「健康被害は実際どうなのか?」という2点に集約されるのではないかと思います。
 それは、「東京の汚染度でさえチェルノブイリを超えていて、本来なら福島から避難すべき」という意見的な発言から、「東京でも水道水は飲んでいいのか?」、「どこ産の作物が安全なのか?」といった基礎的な質問。また、「危険、安全と言っている両方の人たちが、そもそもベクレルとシーベルトの違いさえわかっていない状況がある。そこから説明すべき」といった助言、そして「放射能の影響による健康被害、死亡例は増えているのか?」、「奇形児は実際に生まれているか?」というストレートな質問まで、多様な発言が飛び交いました。それら一つ一つに対し、島明美さんを中心に、同行したふくしま30年プロジェクト理事であり、福島市の主婦である佐原(真紀)が補足しながら答えていくかたちで、会は進行していきました。
 腑に落ちなければ行政だろうが、飲料水が気になればダムにも直接電話をしてきた島さん。それも意地悪な意図でなく、矛盾への気付きを促す意味で、相手がおざなりにできない、答える上で突き詰めて考えないとならない質問をしながら「私は、行政から変えていこうと思っている」と語られます。しかしそんな島さんも、情報を自らとりにいかなかったり、純粋に知らないだけの方もいる学校や、家庭でもタイミングと相手を見ながら、率先しては放射能や汚染について喋らないという立場。
 かたや佐原は、震災後1年目から市民測定所に参加してきて、一見汚染に興味なさそうな福島市の親御さんも、佐原には密かに「実際どうなの?」と聞いてくることが多いという立場。
 福島では、当たり前に一般の主婦まで含めて置かれてしまった複雑な状況が、二人の立場と話から感じることができたという点で、絶妙な組み合わせだったかもしれません。「原発はそもそも矛盾の上に成り立っているので、そこから生まれてくるものも矛盾だらけ」という島さんの正論に、会場が全体で頷いていたように見えました。

 国分寺での後半、一人の女性から、「これだけのことを経験してこられて、さぞ頑張ったし、言葉にならない辛いこともあったでしょう。だからこそ、その上で聞きたいのは『今、何が必要?』ということ」とのご質問。それには、「本当の福島を伝える、こういった場を今後もつくっていただくことが力になります」とお答えし、それは確かにその通りです。
 でもあえて、ここで本当に県外、そして国外の方にしていただけることで状況打破に繋がることは、何でしょう、、?

(文責:ふくしま30年プロジェクト)

 

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