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福島県の農林水産物モニタリング情報 「梨」
福島県のモニタリング調査では南相馬市と相馬市の梨のみがCs検出となっていましたので、検出した物のみ15検体を抜粋してまとめてみました。
南相馬市産のサンプルは39検体のうち13検体、相馬市産は29検体のうち2検体がCs検出でした。
(測定データは以下のページを参照しました。
「福島新発売」 農林水産物モニタリング情報 9月13日測定分まで)
品種 | 産地 | Cs-134 | Cs-137 | Cs合算 | |
---|---|---|---|---|---|
日本ナシ | 相馬市 | ND (<3.8Bq/kg) | 5.74Bq/kg | 5.74Bq/kg | |
日本ナシ | 相馬市 | ND (<3.4Bq/kg) | 2.97Bq/kg | 2.97Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<3.8Bq/kg) | 3.11Bq/kg | 3.11Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<2.9Bq/kg) | 3.56Bq/kg | 3.56Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<3.6Bq/kg) | 5.35Bq/kg | 5.35Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<2.4Bq/kg) | 3.14Bq/kg | 3.14Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<4.0Bq/kg) | 4.78Bq/kg | 4.78Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | 4.6Bq/kg | 8.79Bq/kg | 13.39Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<2.5Bq/kg) | 3.06Bq/kg | 3.06Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<4.3Bq/kg) | 7.47Bq/kg | 7.47Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<3.2Bq/kg) | 6.88Bq/kg | 6.88Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<3.0Bq/kg) | 3Bq/kg | 3Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<3.5Bq/kg) | 5.83Bq/kg | 5.83Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | ND (<2.1Bq/kg) | 3.16Bq/kg | 3.16Bq/kg | |
日本ナシ | 南相馬市 | 7.43Bq/kg | 13.7Bq/kg | 21.13Bq/kg |
【2013年10月02日 Cs-134の測定データに不備(検出下限値が著しく低い)があった為修正しました。】
最高値はCs合算21.13Bq/kg、最低値はCs-137片側検出で2.97Bq/kgでした。
そして、ほとんどがCs-137のみの片側検出で、Cs-134と共に検出したのは2検体だけとなっています。
ここでも、Cs-134が1半減期を迎えた影響を見る事ができます。
このグラフも前にあげた桃のグラフと同じく横軸の番号は単純に数えるだけの順番で、左から高い順に並べています。
最大値は先ほども書きましたが21.13Bq/kg、中央値は4.78Bq/kgです。
検出した数値として中央値はこの値になりますが、不検出という事で数値になっていないCs-134も実際は「0」というわけではないので、実際はこれよりも若干高くなると思われます。
そこを踏まえると南相馬市で検出した数値は、2011年に福島市で採れた梨に近い数値かもしれません。
次のグラフは2011年に当測定所で測定した福島市産の梨ですが、Cs合算11.11Bq/kg、10.51Bq/kg、9.66Bq/kgとなっています。
サンプル数が少なすぎますが、2013年度南相馬市産の梨の数値はここにあげた2011年度福島市産の次に並ぶくらいになりそうです。
南相馬市産の梨が他の地域よりも若干高い数値は何故なのか?
除染の進捗状況なのか、比較的汚染度が高めな地域で採れた物なのか、そういった事に関しての情報がないので何とも言えません。
そして、繰り返し言う事になりますが、来年は数値がどうなるか見守っていきたいです。
(あべひろみ)
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