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柿・干し柿
平成25年度産の柿の測定結果をまとめました。
16検体の測定をして、その数値をまとめたのが下の表とグラフになります。
品種 | 産地 | Cs-134 | Cs-137 | Cs合算 | 測定機器 | |
---|---|---|---|---|---|---|
柿 | いわき市小川町塩田 | 1.01±0.10Bq/kg | 2.50±0.13Bq/kg | 3.51±0.16Bq/kg | HpGe | |
百匁柿 | いわき市小川町塩田 | 0.57±0.17Bq/kg | 1.09±0.24Bq/kg | 1.66±0.29Bq/kg | HpGe | |
柿 | 伊達郡国見町藤田 | 4.67±0.28Bq/kg | 11.9±0.43Bq/kg | 16.6±0.51Bq/kg | HpGe | |
柿(渋抜き) | 伊達市梁川町 | 0.79±0.18Bq/kg | 1.58±0.22Bq/kg | 2.37±0.28Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市飯野町 | 4.76±1.13Bq/kg | 5.95±1.36Bq/kg | 10.7±1.77Bq/kg | HpGe | |
柿(樽抜き) | 福島市飯坂町平野 | 1.38±0.27Bq/kg | 4.10±0.40Bq/kg | 5.48±0.48Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市荒井 | 0.75±0.08Bq/kg | 1.87±0.10Bq/kg | 2.62±0.13Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市大波 | 不検出 (<9.83Bq/kg) | 14.4±2.43Bq/kg | 14.4±2.43Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市大波 | 9.90±2.28Bq/kg | 42.0±3.75Bq/kg | 51.9±4.39Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市大波 | 7.32±2.07Bq/kg | 25.7±3.15Bq/kg | 33.0±3.77Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市北沢又 | 18.0±1.61Bq/kg | 49.3±2.54Bq/kg | 67.3±3.01Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市上鳥渡 | 0.64±0.16Bq/kg | 1.43±0.20Bq/kg | 2.07±0.26Bq/kg | HpGe | |
蜂屋柿 | 福島市立子山 | 6.02±0.64Bq/kg | 14.4±0.92Bq/kg | 20.4±1.12Bq/kg | HpGe | |
柿 | 福島市土船 | 1.75±0.33Bq/kg | 4.00±0.45Bq/kg | 5.75±0.66Bq/kg | HpGe | |
黒柿 | 福島市土船 | 不検出 (<1.00Bq/kg) | 不検出 (<1.15Bq/kg) | – | HpGe | |
柿 | 福島市南沢又 | 2.19±0.45Bq/kg | 3.20±0.49Bq/kg | 5.39±0.67Bq/kg | HpGe |
中央値 | 最大値 | 検体数 | |
福島県全体 | 5.62Bq/kg | 67.3Bq/kg | 16 |
福島市 | 8.23Bq/kg | 67.3Bq/kg | 12 |
県北地域 |
–
|
16.6Bq/kg | 2 |
いわき市 |
–
|
3.51Bq/kg | 2 |
福島県全体の測定結果ですと最大値は67.3Bq/kg、中央値は5.62Bq/kgになっています。
また、福島市内に限ってみますと最大値は同じく67.3Bq/kg、中央値は8.23Bq/kgと若干上がります。
そして、次にまとめた表にあるように今年測った他の果物、りんごや桃と比べると最大値・中央値ともに、最も高くなっています。
また、福島市内に限ってみますと最大値は同じく67.3Bq/kg、中央値は8.23Bq/kgと若干上がります。
そして、次にまとめた表にあるように今年測った他の果物、りんごや桃と比べると最大値・中央値ともに、最も高くなっています。
中央値 | 最大値 | 検体数 | |
りんご | 2.62Bq/kg | 6.98Bq/kg | 16 |
桃
|
1.84Bq/kg | 3.31Bq/kg | 12 |
梨
|
1.39Bq/kg | 2.16Bq/kg | 7 |
中央値はりんごの2倍強、最大値はかなり高い数値になっていて、りんごの10倍近くになっています。
サンプル数が少ないのでこれをもって傾向を言うのは危険ですが、柿は自家用が多いのが原因の一つではないでしょうか。
りんごや桃等は果樹農家が表皮洗浄などの除染対策をしていることで平成24年産からのCsの検出の低下が顕著に表れました。
しかし、今回測定した柿は自宅で採れた物やもらい物等の流通に乗らない物が多かったのです。
柿は元々Csの移行率の高い果物ですが、除染が行き届いていないのも測定結果に表れているのではないかと考えられます。
サンプル数が少ないのでこれをもって傾向を言うのは危険ですが、柿は自家用が多いのが原因の一つではないでしょうか。
りんごや桃等は果樹農家が表皮洗浄などの除染対策をしていることで平成24年産からのCsの検出の低下が顕著に表れました。
しかし、今回測定した柿は自宅で採れた物やもらい物等の流通に乗らない物が多かったのです。
柿は元々Csの移行率の高い果物ですが、除染が行き届いていないのも測定結果に表れているのではないかと考えられます。
そして、干し柿は3件測定しました。
この中で最も数値の低い11.48Bq/kgの干し柿は内干しだったそうです。
以前、切干大根プロジェクトで福島市各地で大根を外干した時は検出した数値にかなりの差がありました。
元は不検出の兵庫産の大根を使ってそれだけCsの数値に幅が出たので、干した地域の汚染度との関係が考えられました。
残念ながら今回の内干しの干し柿は干す前の柿を測定していないので元が低い数値の柿だったのか、内干しで新たにCsが付着したのかの比較ができません。
以前、同じ場所で採れた生の柿とそれを干した柿を比較測定した時は70Bq/kgが220Bq/kgと3倍に濃縮されていましたので、それを参考に見てみたかったです。
来年度、干し柿はそういった比較もしたいと思います。
以前、切干大根プロジェクトで福島市各地で大根を外干した時は検出した数値にかなりの差がありました。
元は不検出の兵庫産の大根を使ってそれだけCsの数値に幅が出たので、干した地域の汚染度との関係が考えられました。
残念ながら今回の内干しの干し柿は干す前の柿を測定していないので元が低い数値の柿だったのか、内干しで新たにCsが付着したのかの比較ができません。
以前、同じ場所で採れた生の柿とそれを干した柿を比較測定した時は70Bq/kgが220Bq/kgと3倍に濃縮されていましたので、それを参考に見てみたかったです。
来年度、干し柿はそういった比較もしたいと思います。
(あべひろみ)
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