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2016年4月17日(日) ふくしまくらす交流会 【免疫力と発酵、福島の食について】 リポート

 4月17日(日)は生憎の雨でしたが、『ふくしまくらす交流会【免疫力と発酵、福島の食について】』に多数ご参加いただき、ありがとうございました。今回は、前半が「放射能から子どもたちを守る全国小児科医ネットワーク」代表の山田真医師とNPO法人福島有機農業ネットワーク代表代行及び、弊法人の副理事長を務める長谷川浩の講演、後半は参加者を交えてのトークセッションという構成で行いました。

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 山田真医師からは、今回のテーマに沿い免疫に関しての話があり、その中で印象に残ったのが2015年9月13日の講演でも触れた腸内細菌叢(そう)です。腸内細菌叢というと耳慣れない言葉ですが、マスコミ等では腸内フローラという言葉で紹介されています。生物は体内に入ってきた異物を排除することを基本にしていますが、有益なものは吸収します。それを担っているのが多種多様な腸内細菌で、体内に吸収、または排除するかを瞬時に判断するそうです。そして、最近の食物アレルギーの増加の原因として、食のグローバル化により急速に伝統的な食の地産地消が崩壊して、体の免疫の記憶が混沌となったこと。それが過剰に異物を排除する反応 = アレルギーを起こしていることが考えられるということです。この話は非常に腑に落ちました。
 そして、同じような症例として自己免疫疾患にも触れました。自己免疫疾患とはwikipediaによると「異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を起こす、免疫寛容の破綻による疾患の総称」となっています。山田真医師は甲状腺手術を例として、甲状腺の左側をメスで触ったために右側が左側の組織を異物と判断して攻撃してしまい、腫れてしまうことがあると述べていました。最近はこのような手術で起こるのではなく、原因が分からないが起こることが多いのだが、そのことが問題として大きく取り上げられていないということでした。こちらの例としては、予防接種やワクチンをした直後は反応がなくとも、後で体が反応して副作用を起こす場合があることを挙げていました。
 私たちの世代や親の世代は科学万能の洗礼を受けていますので、薬(化学物質)の投与を当たり前のように思っていますが、山田真医師の話を聞くとそれが万能ではないことが分かります。逆に元々持っている生物としての免疫力を破壊してしまうかもしれないのです。科学万能に疑問を投げかけた3.11を経た後だからこそ、重要な指摘だと思いました。
 続いて、弊法人副理事長の長谷川は農業の方向から話を進めていきました。山田真医師と共通する部分は地産地消と化学物質(残留農薬・添加物)についてです。地産地消としている旬の食物のほうが栄養価が高く安全である。聞くと当たり前と思いますが、先ほども触れた食のグローバル化(流通の発達)は長期保存のための農薬や添加物を使うことになります。これらは極々微量であり、国の基準はクリアしています。しかし、長谷川はこの点を説明するときに「摂取してもただちに影響はない」という枝野元官房長官の言葉を引用しました。
 私は以前、福岡伸一氏※が、「添加物の影響がないというのは10年くらいのスパンで見ているので、50年間取り続けたら分からない。現在進行形の実験みたいなもの」という見解を述べているのが印象に残っていましたし、先ほどの山田真医師との話とも通じている部分ですので納得できるものでした。また、長谷川は触れませんでしたが、日本は他国に比べると農薬の使用に対して基準が甘く、他国では使用が禁止されているものもOKとなっているということがあります。
 この後、参加者を含めてのトークセッションとなりましたが、時間いっぱい使っても足りないくらいに話が盛り上がりました。引き続き、場所を変えてのランチ交流会となり、ここでも山田真医師を中心に大いに盛り上がり閉会となりました。
 便利なものを全て否定しては現代で生活をすることはできませんが、それらを取捨選択していけば、長い目で見れば最終的に健康な生活を送ることができる。今回参加して、そのように思いました。

( あべひろみ )

※福岡伸一『生物と無生物のあいだ』の著者であり生物学者。
 

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