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パウダー類
店頭で品物は撤去されたのを確認していたので焦らずにそのまま待っていたのですが、またこちらから連絡をする案件が出来てしまったので再び連絡をする事にしました。
それが、「しいたけ粉」と「れんこん粉」です。
また、パウダーにした加工品は水戻しする物や茶葉と違ってその状態で100Bq/kgを超えて流通しないように規制されています。
通常、流通するような加工食品は添加物が加えられたりして100%その食材である事も稀ですし、濃縮されるというのもなかなかありません。
パウダー類はCsの基準値内に収めようとすると加工品としては非常にハードルが高いものと言えます。
上の写真にある通り、今回も70mlの容器を使用しての測定です。
NaIシンチレーターの食品測定器と違い少量でも測定が可能なので、こういう検体の時にGe半導体測定器は重宝します。
以下、しいたけ粉とれんこん粉の測定結果です。
Cs-137 79.8Bq/kg
Cs合算 116.1Bq/kg
Cs-137 51.2Bq/kg
Cs合算 83.5Bq/kg
しいたけ粉は100Bq/kgを超えていますし、れんこん粉も83.5Bq/kgです。
れんこん粉は基準値を超えてはいませんが、しいたけ粉の数値からいって出荷前にちゃんと測定をしているようには思えません。
どうもこのメーカーはどくだみの件からしても、今年度からの食品の放射能の基準をちゃんと把握していないようです。
それは厚労省が出している「食品中の放射性物質に係る基準値の設定に関するQ&A について」のような細かいところまで含めてです。
その点を軽く考えている節があると思います。
商品として出荷するならば包装まで含めて色々と決りがある訳で、残念ながら放射能もその一つとなった訳です。
業者ならば、そうなった時点でこの放射能の基準もクリアしなければならないものでしょう。
例えば今年初めに農業資材を流用した為に基準値を超えた物を出荷した農家がありましたが、このメーカーもそれと同レベルで軽く考えていると思われます。
新たな基準が出来たならそれに対応しなければならず、出来なければ淘汰されます。
大型流通に乗った商品に比べ、直売所で扱う食材や地元の中小メーカーの加工品はその危機感が薄いようです。
その事を確認した事例でした。
という訳で、この件も食品生活衛生課に報告する事にして、どくだみの件の顛末もついでに聞くことにしました。
結果、郡山市の保健所に再び動いてもらうことになりました。
後日、店頭に行くと…。
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