牛山元美医師(さがみ生協病院内科部長)を招いての勉強会の開催します。

　県民健康調査は、2011年3月の東京電力福島第一原発事故により放出された、放射性物質の人体への影響を網羅的に見る目的で、福島県が同年6月から県民健康管理調査という名称で開始しました。そして、この県民健康調査で中核をなすのが甲状腺検診です。同年10月より開始された甲状腺検診ですが、2017年3月に「３１１・甲状腺がん子ども基金」から集計漏れの指摘があったことで、検査のモデルに疑義が出ました。
　果たして2018年7月8日に開催された第10回甲状腺評価部会において、集計漏れの人数が11人いたことが報告され、悪性ないし悪性疑いのがんと診断された患者の数は209人となりました。しかし、前述したようにこれまでの議論の意味がなくなるかもしれないという大事なことであるにもかかわらず、マスコミの報道は大きなものではありませんでした。
　このような混迷を極める状況の中で、「３１１・甲状腺がん子ども基金」顧問であり、「甲状腺がん支援グループ あじさいの会」代表の牛山元美先生に、常にささやかれ続けている検診の縮小論の問題点や、臨床医としての意見を聴いていただくことで、『甲状腺がんの今』を理解する一助になればと思います。

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