※09 しきい値
統計的に検証できない低線量の被曝について、線量とがんや白血病などの
発生確率は比例すると考えるのが直線しきい値無しモデル(LNTモデル)と
呼ばれる仮説である。LNTモデルは1977年のICRP勧告第26号において、
人間の健康を護る為に放射線を管理するには最も合理的なモデルとして採用
された。この勧告では、個人の被曝線量は、確定的影響(急性放射線障害)
については発生しない程度、確率的影響(がんや白血病など)については
LNTモデルで計算したリスクが受容可能なレベルを越えてはならず、かつ合
理的に達成可能な限り低く (as low as reasonably achievable, ALARA)
管理するべきであり、同時に、被曝はその導入が正味の利益を生むものでな
ければならないことを定めている。(Wikipediaより)
確定的影響とは、毛髪が抜ける、白内障になる等必ず放射線の障害が出る
ことを言う。確率的影響については必ずしも影響が出るわけではなく、放射
線を受けた量に比例して影響が現れる(がんや白血病)確率が高まること。発
症するのにしきいの値がなく、被曝量が減れば発症の確率が下がるという考
え方。
また、WikipediaにあるALARAの定義の一つ「被曝はその導入が正味の利
益を生むものでなければならない」とは、レントゲンなどの医療被曝を指す
。レントゲン写真を撮ることのメリットと、被ばくすることのデメリットを
比較して有用だと判断されて運用されている。