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桃

20145/27

桃の恵み

今まで継続的に測定してきた桃のストレートジュース「桃の恵み」。これは福島県伊達市周辺の桃を使用して作られ、JA伊達みらいが販売しています。

当測定所では東京電力福島第一原発の事故以前の桃から作られたものも含め、2012年度産のものまでは測定をし表にまとめました。こちらのページがそれになります。2013年度産についても経過を見る為に測定は済ませていたのですが、ここに書く時間が取れなかったので今回改めてまとめたものを掲載します。

測定したのは賞味期限が2014年10月08日のものです。JA伊達みらいのこのページの説明によると「8月に収穫される伊達みらい管内産の桃を使用して製造」となっていますので、このロットは2013年度産の桃を使用して作られたことになります。
果たしてその測定結果は?

Ge半導体検出器 500mlマリネリ容器 21600秒(6時間)測定
      Cs-134 0.52±0.12Bq/kg
      Cs-137 1.24±0.16Bq/kg
上記のそれぞれのCsを合算した値にすると1.76Bq/kgになります。さて、それでは昨年度までのものと比較します。下にある表とグラフがそれになります。

賞味期限 Cs-134 Cs-137 Cs合算 測定機器
2013年3月24日(2011年度産) 10.2±0.55Bq/kg 17.0±0.67Bq/kg 27.2±0.87Bq/kg HpGe
2013年10月30日(2012年度産) 1.63±0.40Bq/kg 3.03±0.47Bq/kg 4.66±0.62Bq/kg HpGe
2014年10月8日(2013年度産) 0.52±0.12Bq/kg 1.24±0.16Bq/kg 1.76±0.20Bq/kg HpGe

2011年度産が合算27.2Bq/kgに対して2013年度産は1.76Bq/kgとなっていて、2011年度産の6.5%まで減っています。グラフで見るとよりそれが分かりやすいです。 また、2012年からの急激な数値の低下が目立ちますが、これはこの年から行われた樹皮洗浄等の努力の結果でしょう。そして、2013年度は物理的半減期もあいまってCs-134は遂に1Bq/kgを切ってしまいGe半導体検出器でないと検出するのが難しくなりました。これを見るに、2011年度に政府が全量買い上げ等をし、次年度から対策が行われたものを出荷出来れば福島県産を避ける消費者に対してのイメージも違ったものになったのではないかと思います。
それでは、原材料となっている桃の経年変化のグラフも見てください。
2011年度は桃の時期に当測定所にCs各核種を測定できる機器が無かった為、このグラフには反映されておらず2012年度・2013年度のみの測定値となっています。伊達市を含む福島市周辺地域の桃を測定しての数値なので2012年度の中央値は桃の恵みよりも高いですが、2013年度はほぼ同じ値になっています。こうなると、遡って2011年度の数値を知りたくなります。しかし、残念ながら当時使用した測定器LB-200はCs-134・Cs-137・K-40の合算値でしか測定値を出しません。という事で、福島県の農林水産物情報で2011年度産の桃の測定値を検索してみました。

福島県内で検出した桃のデータですが中央値は31Bq/kgと、同じ年度の桃の恵みと同程度になっています。ただ、グラフは色分けをしているのでそれで見ると伊達市産は中央値よりも高めの物が多かったようです。
Csの桃への移行はここまで減りましたが完全に移行を防ぐ手立てはありませんからどうしても微量に含まれることにはなります。実際のところ、桃単体よりも桃ジュースのような水分の方が簡単に摂取できてしまうので、固形物の食品よりも摂取についての判断をしなければと思います。国の基準は飲料水と緑茶は10Bq/kgですが、他の嗜好飲料は100Bq/kgです。これも、摂取のし易さからみてもっと細かい区分けをしてもいいのではないかと思います。

(あべひろみ)
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