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プールの汚泥について

4月22日、朝日新聞の朝刊で報じられた「プール泥に高濃度放射能」という記事は当測定所で測定した汚泥の数値に基づいています。
この学校のプールの汚泥は元々1年前に測定したのが最初です。
その時の数値はCs合算65900Bq/kgでした。
今回再び測定する事になったのは4月1日に発表したプレスリリース「放射能汚染測定データ分析結果について」に記載されていた汚泥の数値に注目した朝日新聞の記者の持ち込みがきっかけです。
取材の経緯は記事にありますが、こちらに持ち込まれた時の汚泥はバケツに半分くらい詰めた状態(ビニール袋で三重に密封)でした。
これは汚染が周りに散らないようにする為です。
また、通常はこういった高濃度に汚染された物は依頼者にパッケージングしてもらい持ち込んでいただくのですが、今回は物が物だけにこちらで容器に充填する事にしました。
汚泥は掬い上げたばかりなので乾燥した状態ではなく、水分が非常に高いヘドロ状でした。
そのバケツの直近に日立アロカのサーベイメーターTCS-172Bをかざすといきなり4μSv/hに達しました。
バケツ半分の容量でもそれくらいの線源となってます。
マリネリ容器に詰める時も通常の食品関係を詰める場所ではなく、他の場所に移動し容器に水分を出来るだけ入れないように注意しました。
それでも状態としてはトロトロとした感じで、緩いカレーくらいの感じです。
NaIシンチレーターAT1320Aにセットすると瞬時にスペクトルにセシウムのピークが表示されました。
この時点で高濃度である事は分かります。
高濃度であれば、1800秒(30分)も測定せずとも結果は出ます。
2~3分でだいたいの数値は出て、あとは微妙に数値が変わるだけです。
しかし規定の時間でやらなければ意味がないので待ちます。
そして、30分後結果が出ました。
Cs-134  36700±7300Bq/kg
Cs-134  67400±1350Bq/kg
Cs合算 104100±15300Bq/kg
 
100000Bq/kgの大台を超える結果。
これには思わず唸ってしまいました。
1年前の測定値よりも高い、これは何故か。
一つはサンプリング、採取する場所があるでしょう。
プールの底の汚泥が均一にCsに汚染されている訳ではないでしょうから。
プールの水も2種類測定しました。
上澄みの水はそれぞれ合算81.2Bq/kg89.8Bq/kgという結果でした。
ちなみに暫定規制値の時はこれは飲用可能な数値でした。

側溝の水はCs-137のみ1.4Bq/kg検出でしたが、これはCs-134が無いわけではありません。

測定時間によって不検出になっただけなので今現在のCs-134とCs-137の比率から言えば合算2Bq/kgはあるのではないかと考えられます。
そして、水に関しても上の測定値は1kg当たりの数値なので、プールにある300立方メートル分の水に含有しているCsの総量は2694万Bqになります。
これを環境中に放出するのは非常に不味いことです。
次に伊達市のプールの汚泥の測定です。
 
Cs-134  40764±46.3Bq/kg
Cs-134  78697±67.0Bq/kg
Cs合算 119461±81.4Bq/kg
 
ほぼ120000Bq/kg、福島市のプールの汚泥のさらに上をいきました。
そして、この汚泥を500mlのマリネリ容器に詰めた状態でTCS-172Bを真上からかざしたら1μSv/hを示しました。
以下の動画では0.9μSv/hが最高値でしたが、撮影していない時に1μSv/hに達しました。
上の動画では500mlの容器に詰めた物を測っていますので59730Bqでほぼ1μSv/hになっている事になります。
なんともすごい線源です。
また、こちらの上澄みの水は思ったほど高くありませんでした。
 
Cs合算 16.8±4.15Bq/kgでした。
福島市のプールとの差は不明です。
最後に南相馬市のプールについて
 
Cs-134  2930±26.3Bq/kg
Cs-134  5538±37.3Bq/kg
Cs合算  8468±45.6Bq/kg
 
福島市や伊達市と比べると1桁低い数値です。
まさに今回の汚染が同心円で区切られる訳ではない事の証明です。
 
上澄みの水については

Cs合算 5.16±0.49Bq/kgでした。
こうしてみると、伊達市のプールの水のみ、汚泥と水の汚染の比率が妙になっています。

 
今回、朝日新聞の依頼という事でプールの汚泥及び水を測定しましたが、まさかCsがここまで濃縮されているとは思いませんでした。
環境中にはあるが目につかない場所にある汚染、その事の再認識。
今まで幾つか環境中にあるものを測定して高い物もありましたが、それは行政に働きかけるレベルの物ではありませんでした。
しかし、今回は行政に声を出さなければならないレベルと判断し、要望書を出すことにしました。
健康相談会等、他の業務もありましたので準備が整ったのは週が開けた22日、朝日新聞で報道があった日でした。
プール汚泥の測定、測定数値、環境中の放射能について
記者会見の準備をし、発表したのが上にあげた測定結果や「放射能汚染測定データ分析結果について」のプレスリリース、次の要望書です。
現在、除染において一般住宅で出た汚染土は持って行き場が無い為に自宅保管になっている矛盾。
それと同じような矛盾がこの汚泥問題にはあります。
根本的な解決策が無い為に先送りになっています。
しかし、子どもたちの近くにこのような物を置いておくのはナンセンスです。
本気で子どもの事を考えるのならば、上に上げた要望を実現していただきたいのです。
そして、記者会見上で水の遮蔽効果により汚泥の影響が緩和されていると発言したのですが
その事によって安全という訳ではありません。
やはり、この地は年間被曝1mSvを超え、避難や移住の権利が保障されるべき場所なのです。
地域住民へ不安を煽る事を懸念したからか、一部報道で放射線のリスクが高まるわけではないという注釈がついていました。
しかし、汚染地に居住するにあたって、線量が高い場所に居る事を意識させなくするというのは当測定所としても本意ではありません。
その点についてはこちらの趣旨とは違うという事をFAXにて伝えさせていただきました。
そして、この汚泥問題はプールだけに限りません。
防火水槽やため池なども同じように汚泥が溜まっていると考えられます。
溜めてある水についてもプールと同じような汚染になっているでしょう。
私はそれらの測定や対処をしたというような話を寡聞にして聞きません。
まさにプールの汚泥は氷山の一角にしか過ぎません。
是非、この機会に子どもたちの生活圏にあるそれらの施設の測定を進めてほしいです。
(あべひろみ)
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